坐禅|禅|仏教|瞑想

 

坐禅のやり方

 

坐禅のやり方

坐禅のやり方
 
 坐禅について記しますが、私自身は指導するような力量はなく、まだまだ道の途中にいます。ただ、日々、坐禅に勤しむ者として、同じように坐禅に勤しまれている方や、これから坐禅を始められる方の一助になれば幸いです。
 
静かな場所で坐る 
 まずは、坐る環境を調えます。お釈迦様は坐禅中に雷が落ちても気付かないほどの深い禅定(集中力)を保っていたと言われますが、これは熟練者の話であって私たちにはかなりハードルの高いものです。実際に仏典では阿蘭若と言って静かな場所で坐する事を勧めています。家の中で最も静かな場所を探して下さい。  
 
所縁を放捨し、万事を休息
 禅宗に伝わる坐禅のテキストである坐禅儀には、「所縁を放捨し、万事を休息し」とありますが、これは仕事の悩みや今後への不安など日常の業務を一旦脇に置くということです。坐禅の良さは日常と一線を画している所にあるのですが、日常を坐禅の時間に持ち込んでしまうと、世間の営みの延長になってしまいます。それでは坐禅にならないので、坐禅の時間には全精力を坐禅に傾けて下さい。もちろん、テレビやラジオ、スマホの電源は落として下さい。そして、座布団かクッションがあれば、お尻の下に敷いて下さい。これで、ようやく環境が整いました。  
 
足の組み方
 坐っている姿に関してはお寺に祀られている釈迦如来像や薬師如来像に見られるような結跏趺坐という組み方などがあります。右足を左腿の上に乗せ、残った左足を右腿の上に乗せるというものです。これが一番安定すると言われていますが、ふくらはぎの筋肉が発達されている方や身体が固い方には難しいと思います。なので、組めない方はあぐらでも椅子に座ったままでも結構です。
 
手の組み方
 手の組み方は法界定印と呼ばれる組み方が定番ですが、一番簡単なのは左手の親指を右手で握り、グーの状態の右手を親指以外の左手で包みます。最期に、その手をお臍の下に持ってきて添えるようにするというものです。この時、肩肘を張らずにリラックスして下さい。
 
背筋や視線
 背筋はなるべく伸ばして頂きたいですが、やり過ぎると体が緊張で強張ってしまいますので、程々で結構です。視線は自らの1メートルほど手前に落として下さい。こうする事で、視覚から入ってくる情報を減らします。ミャンマーやタイなど南方に伝わる仏教では閉目するように指導する場合もありますが、禅宗では雑念が湧きやすくなったり、睡魔に襲われやすくなるために推奨しません。ただ、個人的には開目していて上手くいかない場合には閉目したほうが良かったりする場合もあるので否定はしません。
 
実践 
 それでは、坐ってみましょう。まずは、リラックスして体の力を抜いて下さい。そして、呼吸に意識を留めます。禅宗では、あまり触れられることがないのですが、具体的には呼気、吸気が通る鼻頭に意識を留めます。これは港に停泊している船を繋ぐロープのような存在です。体内から出る呼気は生温かく、外気が吸い込むときにはヒンヤリと冷たさを鼻先に感じます。このまま集中力を持続出来れば良いですが、初めての場合などはなかなか難しいものです。そこで、呼吸を数える数息観という手法を用います。息を吐く時に「ひと〜」、吸う時に「つ〜」というように心の中で一つから十まで数え、十までいくと、また一つから数えるというものです。この時に無理に長い呼吸をしようと作為しないで下さい。あくまでも、自然な呼吸に合わせて数を数えます。また、指導者によっては、息を吸うとき、吐くときに、それぞれ「1,2,3,4,5,6,7」と数を刻んで数えるようと指導される方もおられます。実際にその方が余計な思考が湧きにくい面もあるように思いますし、有用だと思います。
 
思考は放置する
 やっていくと、必ず思考が湧いてきます。普段、私たちは、「自分が思考している」と錯覚していますが、坐禅をすると、自らの意思に関わらず、勝手に思考が浮かんできます。決して、自分が思考を「浮かばせている」わけではありません。この思考に取り合うと、意識はあちこちを彷徨います。なので、思考に取り合う事なく、放っておいて下さい。もしも、取り合ってしまっても、それに気付いた段階で再び呼吸に意識を戻して下さい。呼吸に意識を置くことをロープと表現したわけがお分かり頂けるかと思います。思考が湧いても無視をする、仮に取り合ってしまっても、呼吸に意識を戻す。この作業を繰り返すことで段々と思考が湧いてこないようになり、心がリラックスするのを実感します。
 
最後に
 坐禅をする時間帯についてですが、坐禅は前後の時間にも関係があります。坐禅中には坐禅する前に何をしていたかが影響してきます(例えば、友人たちとワイワイ騒いだ後に坐禅してもなかなか落ち着く事は難しいですし、音楽を聴いたあとに坐禅をすると坐禅中に音が頭にこびり付いてしまったりします)。また、坐禅の後には落ち着きのある心地がしばらく続きます。それを踏まえて坐禅する時間帯を選んでみて下さい(個人的には朝一番がおすすめです)。
 禅の道場などでは線香一本が燃え尽きる時間(30分から40分)を目安にしますが、義務になると本末転倒してしまうので、時間は決めずにやってみて下さい。また、日によっては集中出来ない日もありますが、気にせずに続けて下さい。

疑問やご質問があれば、お問い合わせ下さい。
<<臨済宗妙心寺派 長壽寺>> 〒857-4702 長崎県北松浦郡小値賀町前方郷871 TEL:0959-56-2230 FAX:0959-56-2230